日本でお菓子と言えば、コーヒーやお茶を合わせるのが一般的です。しかし欧米では、ウエディングケーキやデザートタイムに、シャンパンが添えられることがよくあります。午後のひとときや、食後のゆったりとした時間を、甘いスイーツとアルコールでリラックスして過ごすのです。
おいしい組み合わせをいくつかご紹介するので、ぜひお試しください。
イタリアで伝統的なパネットーネ
イタリアのシャンパンのような発泡性ワインには、スプマンテやプロセッコなどがあります。食前酒として飲まれるほか、食後にスイーツと一緒に供されることもあり、ブドウの香りと甘いお菓子のコンビネーションを楽しみます。
クリスマスシーズンになると、「パネットーネ」と一緒にこの発泡性ワインを合わせるのが伝統です。
パネットーネとは、空気をたくさん含んだ甘めの生地に、ドライフルーツやチョコレート、ピスタチオクリームなどを練り込んで焼いたもの。直径30センチぐらいで、高さがあるのも特徴です。クリスマスが近づくと、どこの家庭でもパネットーネを買い求め、食後のデザートとして発泡性ワインと一緒に楽しみます。
フルーツを使ったお菓子と甘めのシャンパン
ミモザやベリーニ、キールロワイヤルといったシャンパンカクテルをご存知ですか？ それぞれフレッシュなオレンジジュースやピーチネクター、カシスリキュールをシャンパンと合わせたものです。フルーツの甘さや香りとシャンパンは好相性で、どのカクテルも世界中で愛されています。
同じように、フルーツを使ったお菓子とシャンパンの相性も抜群です。ムースやババロア、フルーツタルト、プラムケーキやパイナップルケーキなど、どんなものでも合うでしょう。フルーツのジューシーな味わいには少し甘めのシャンパンがおすすめです。
お菓子もシャンパンも、ひんやりと冷たくしておくのが、おいしさの秘訣です。
ビターチョコレートとシャンパン
チョコレートはお菓子のなかでも、比較的アルコールと一緒に食べることが多いスイーツです。ウィスキーやブランデーのおつまみにするほか、チョコの中にお酒が入っているウイスキーボンボンはご存知の方も多いでしょう。シャンパンもまた、チョコレートによく合います。
おすすめは、ミルクの入っていないビターなタイプです。さらにカカオバターを入れない、シチリアの伝統的な製造方法で作られたようなものなら、なお良いでしょう。シャンパンのデリケートな飲み口を邪魔しません。
少し辛口のすっきりとしたシャンパンで、大人の時間をどうぞ。
焼き菓子と辛口シャンパン
オーブンで焼き上げた、サクサクとした食感のクッキーやビスケット、パイもシャンパンと合わせるのにおすすめです。口に入れるとほろりと崩れるお菓子に、シャンパンのシュワッとした飲み口がよく合うのです。そのため、クリームなど余計なものがはさまれていないシンプルなタイプの焼き菓子がおすすめです。
口の中の甘いお菓子の味を引き立てるのは、少し辛めのシャンパンです。甘いタイプだとしつこく感じられるかもしれません。辛口なら、シャンパンの軽やかな味わいと、お菓子の甘さや風味の両方を一緒に楽しめるでしょう。
すてきなマリアージュを演出
フランスでは、ワインと食べ物の組み合わせのことを“マリアージュ”＝結婚と表現します。2つのものが一緒になることで、お互いを引き立て、よりおいしくなることを結婚生活に重ねたものです。
シャンパンとお菓子の組み合わせも、まさにマリアージュです。ご紹介したもの以外にも、合うものがあるかもしれません。自分好みのスタイルで、すてきなマリアージュを演出してください。
参考：