イギリスの優雅な雰囲気を味わえるアフタヌーンティー。優雅なティーセットやテーブルコーディネートに囲まれての時間は、ゆったりした午後のひとときを過ごすのにぴったりですね。
せっかくなので、正式な服装やマナーで楽しみませんか?
もともとはイギリスの食文化
イギリスが発祥のアフタヌーンティー。その名の通り、午後のお茶。昼食後から夕食前にかけていただく紅茶と軽食のことを言います。イギリスの夕食の始まる時間は遅く、夜の20時を過ぎることもしばしばです。また、夜の社交に出かける場合は、夕食を取る時間が23時近くになることも!
そのため、アフタヌーンティーはその間の小腹を満たすためのものでもあるわけです。
実は2種類あるアフタヌーンティー
アフタヌーンティーには、2種類のスタイルがあるのをご存知ですか?
ローティー
15~16時ごろいただくのが、ローティーです。ローテーブルでいただくので、この名前がつきました。お茶と甘いものだけでなく、サンドイッチやスコーンなど、重めのものがたっぷりと出てきます。一般的に「アフタヌーンティー」として定着しているのは、こちらのスタイルです。
ハイティー
17~18時ごろ、まるで夕食のようにテーブル(ハイテーブル)についていただくのは、ハイティーです。お茶とともに、肉や魚料理などのメインにサラダなども出てきます。深夜近くになってしまう夕食までのお腹を満たすのが目的なので、このようなスタイルになります。
小さな子供がいる家庭では、このハイティーが子供にとっての夕食に代わることもあるようです。
これさえ守れば恥ずかしくない! アフタヌーンティーのマナー
高級ホテルでの優雅な午後のひととき……。台無しにしないためにも、しっかりマナーを守って楽しみましょう。
どんな服装で行けばいいの?
ロングドレスを着ていく必要はありません。きちんとしたワンピースや、ひざ下から足首が見えるぐらいの丈までのドレスで行けば良いでしょう。スリットの入ったものなど、肌を大胆に見せるタイプのドレスはNG。ローテーブルでいただくので、ソファラウンジに通される場合もあります。あまりにも短いスカートだと、ちょっと恥ずかしい思いをするかもしれません。
シンプルなワンピースに、コサージュをつけたり、パールのネックレスをしたり、アクセサリーで変化をつけても。着物なら、訪問着程度がおすすめです。男性もスーツである必要はありません。皮靴に、襟つきのシャツ、ジャケットでお出かけください。
3段重ねのお皿、どこから食べるのが正解?
アフタヌーンティーに出てくる、3段重ねのお皿。基本的には、下から順にサンドイッチ、スコーン、スイーツが乗っています。まず、サンドイッチを食べてから、スコーン、最後にスイーツです。
と言うわけで正解は下からいただきます。しかし、ホテルによってはこの順番ではない場合もあるため、サンドイッチ→スコーン→スイーツの順番を覚えておけば、安心ですね。
紅茶の飲み方にルールはあるの?
基本的に、ローテーブルで提供されるアフタヌーンティー。ソファとテーブルの距離が離れている場合、紅茶のカップを右手で、ソーサーを左手で持っていただくとスマートに見えます。
飲むときは、胸の下あたりまで、水平に持ち上げておくと良いでしょう。飲んでいないときは、そのままの位置でカップを置いたり、膝の上に置いたりするように持ってもいいでしょう。カップとソーサーはいつでもセットにしておくのが、上品に見えるマナーです。
どうやって食べるのが、正式なスタイル?
すべてをナイフとフォークでいただくわけではありません。サンドイッチは小さなサイズで出てくることがほとんどなので、そのまま手で摘まんでいただきます。小さなスイーツも、一口で食べられそうなら手でOKです。
スコーンは、自分のお皿に取ったら、真ん中あたりにナイフを入れて半分にします。そしてひと口サイズにちぎるか、ナイフで切るかして、クロテッドクリームやジャムをつけていただきましょう。大きなケーキもこのお皿に取って、フォークやナイフを使って食べてください。
おしゃべりもアフタヌーンティーのお楽しみ
アフタヌーンティーは、お茶をいただきながらおしゃべりを楽しむ習慣でもあります。正式なマナーを知っておけば、あとは友だちや家族とリラックスして過ごすことができますね。正しいマナーで、アフタヌーンティーをもっと楽しみましょう!
参考: