スパゲッティアイスって!?ドイツで人気の夏のお菓子

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ヨーロッパ大陸の北に位置し、日照量も少ないドイツでは、短い夏をおう歌するためのさまざまなお楽しみがあります。夏に旬を迎えるフルーツを使ったスイーツや、生クリームやア・Cスクリーム入りのアイスコーヒーなどは、ドイツでも夏のお菓子の定番です。夏のドイツを旅する方は、ぜひ参考にしてみてください!

ドイツのフルーツは甘酸っぱさが魅力

夏になると出回るドイツのフルーツは、さくらんぼ、プラム、あんず、ラズベリーにこけももや、すぐりの実など甘いだけでなく、さわやかな酸味を持つものが特徴で、それらは日本人には酸っぱすぎると感じられるかもしれません。しかし、ドイツ人にとってはまさに夏の味覚なのです。これらのフルーツは、フレッシュなまま食べるのはもちろん、ジャムにしたりお菓子にしたりして楽しみます。お菓子屋さんの店頭にもさまざまなケーキが並び、夏の暑さを逃れるように飲み物とともに、ほっとひと息つく人も目立ちます。フルーツたっぷり甘酸っぱいタルト日本でケーキといえば、スポンジケーキを連想しますが、ヨーロッパではタルトも一般的です。しっかりと焼かれたクッキーのようなタルト生地に、カスタードクリームをたっぷりとのせます。そして、その上に生のままやコンポートにしたフルーツをふんだんにのせるのです。ドイツの夏のスイーツは、このフルーツが特徴的です。甘いタルト生地に、さわやかな酸味のある旬のフルーツが、甘みと酸味の絶妙なコンビネーションを生みだします。暑い夏には、この甘酸っぱい味わいがぴったりなのです。

ドイツの夏の王道 プラムケーキ

ドイツ人なら夏の間に一度は口にするといっても過言ではないほどポピュラーな、Zwetschgen(ツヴェッチゲン)と呼ばれるプラムケーキがあります。クランブルのような生地や、天板に流し込むタイプの生地など、作り方はさまざまですが、旬のプラムをたっぷりとのせて焼き上げるところは、どのレシピも同じです。焼き立てはもちろん、冷やして食べてもおいしいです。さらに、ここに生クリームを添えていただくと、さらに味わい豊かな夏のスイーツになります。アイスコーヒーにも生クリーム!?ケーキに生クリームを添えていただくのは、ドイツでは一般的な食べ方です。さらにこの生クリームを、コーヒーにまでトッピングするのがドイツ流。ドイツで「アイスコーヒー」と注文して出てくるのは、コーヒーにアイスクリームと生クリームをトッピングしたものです。イタリアのカッフェアッフォガート(アイスクリームにエスプレッソコーヒーをかけたもの)のような雰囲気ですが、それもそのはず。ドイツのアイスクリームは、職を求めてドイツに出稼ぎに来た、イタリアのアイスクリーム職人によって発展していったものだったのです!

スパゲッティアイスってなに?

スパゲッティのように細長く絞り出したアイスクリームの上から、ストロベリーソースなどをトッピングした「スパゲッティアイス」も、ドイツならではのものです。見た目はまるでミートソーススパゲッティ。ホワイトチョコレートを削ってかけて、粉チーズのような演出まで施してあります。これは、イタリア系アイスクリーム職人の工夫によって生まれた冷たいスイーツです。ドイツで開業したあるイタリア系カフェの3代目が、1969年に生みだした傑作。今では大手アイスクリームメーカーが同様のものを作りスーパーで販売するなど、ドイツで人気のアイスクリームです。

甘さとともに夏を乗り切るのがドイツ流甘いものが大好きなドイツ人ですが、夏場はそこに、冷たさと酸っぱさが加わります。甘くて冷たい、甘くて酸っぱいなどが、夏を元気に乗り切るキーワードです。旬のフルーツを使った甘酸っぱいお菓子や、生クリームを注いだアイスコーヒーなどは日本でも楽しむことができそうですね!

参考: